今年もこの時期がやってきた！と気合いを入れた矢先に強歩大会の中止が決定しました。毎日生徒の走る姿を見てきた私たちにとってこれほど痛い話はありません。行事自体を中止すべきか、何か別のイベントに替えるべきか悩んだ末に、駅伝クラスマッチの開催を決定しました。そこからの二週間はとにかく準備に必死でした。何をどの順番で進めていったのかはもう覚えていません。それでも授業で走り続ける生徒たちのパワーと多くの先生方からのエールが力になり、どうにか当日を迎えました。 
 開会式で「いい行事を創ろう」と全体に伝えました。これは「いい行事になりますように」という体育科の祈りでもありました。結果、天気は抜群、生徒のテンションも抜群、教員の運動不足解消にも抜群の、気持ちの良い行事になったと思います。約四時間、襷を繋ぐ生徒を見ていて気付いたことは、駅伝の魅力以上に飯田女子高校の魅力でした。他者を応援するときに「ありがとう」の言葉を選べる人がどれほどいるでしょうか。そんな生徒や先生方の姿を見られたことが、いい行事になったと思う一番の理由です。最近は受験期ということもあり、「どんな大人になりたいか」を問う先生方をよく見ますが、この日は逆に「高校時代に戻りたいな」と思わせてくれる生徒の姿がありました。 
 この駅伝クラスマッチを以って今年度の体育行事は終わりです。最後に、いつも当たり前のように裏方に徹してくれた体育行事執行委員のみんな。一年間、たくさん助けてくれてありがとう。